出資の概要

ファナックは2026年7月24日、国産マルチモーダル基盤モデルを研究開発するNoetra株式会社へ出資したと発表しました。出資額は公表していません。Noetraは経済安全保障を目的に、産業横断で基盤モデルを開発する会社です。

項目内容
位置づけNEDO「AIロボット・フィジカルAIを見据えたマルチモーダル基盤モデル開発事業」の実施者(産総研と並ぶ)
実施者の発表経済産業省、2026年6月30日
出資企業数国内44社
中核の4社ソフトバンク、本田技研工業、NEC、ソニーグループ
ほかの出資企業(例)ファナック、安川電機、東芝、日本製鉄
始動2026年7月に本格始動

経済産業省とNEDOは2026年度にこのプロジェクト全体へ約3,873億円を支援し、5年間で1兆円規模になる可能性があると報じられています(ITmedia ビジネス、2026年10月5日)。

ロボットメーカー2社が参加する意味

ファナックはGoogle Cloud、NVIDIA、日立、富士通と提携してフィジカルAIを進める一方、国産基盤モデルにも出資しました。安川電機もGoogle DeepMindのGemini Roboticsと連携しながらNoetraに出資しています。海外モデルを使いつつ、国産の選択肢も確保する二本立ての姿勢と読めます(推測)。各社の動きは日本のフィジカルAI勢力図で整理しています。

製造業への示唆

マルチモーダル基盤モデルの性能は、工場の映像・動作・センサーのデータをどれだけ学習できるかで決まります。国内44社が出資していることは、資金だけでなく、学習データの提供元としても期待されていることを意味します。一方で、各社が提供するデータは自社の生産ノウハウそのものでもあり、どこまで出すかは企業ごとの判断になります。

よくある質問

Noetraのモデルはいつ使えるようになりますか?

本稿の出典では提供時期は示されていません。

中小企業も出資や参加ができますか?

本稿の出典からは参加条件は確認できません。

この記事に出てくる用語

用語集(日・英・中)をすべて見る

この特集について

フィジカルAIは工場に来るのか

ロボット基盤モデルとヒューマノイドの実証。宣伝と量産ラインの距離を測る 全66本

  1. フィジカルAIとは:従来の産業ロボット・協働ロボットとの違いを4つの軸で整理
  2. 美的の「智能体工厂」:荆州工場の14エージェント・38シーンと人形ロボット
  3. ヒューマノイドの工場実証一覧:BMW・Mercedes・Schaeffler・BYDなど10社の現在地
  4. フィジカルAI導入の判断基準:今やるべき工場・待つべき工場を分ける5つの質問
特集の記事をすべて見る →

この記事を書いた人

株式会社サオス

株式会社サオス 製造DX部

DELMIA Apriso を中核とした MES / 製造DX の導入・運用・人材育成と、製造業向けAIの調査・開発・教育を手がけるITコンサルティング企業。ISO 9001:2015 / ISO 27001:2022 認証取得。 日本・中国・米国で製造業のMES・データ基盤・AI導入を手がけた実務者が、欧米・中国の一次情報にあたって書いています。